宇治市の住基台帳データ約22万人分が漏洩
個人情報漏えいの経緯
1999年5月、宇治市の住民票から取得したと思われる個人情報リストの販売広告が、インターネット上で掲載されていることが発覚。調査の結果、宇治市が、乳幼児検診用システム開発のために作成されたファイルが流出していたことが分かりました。
漏えいした個人情報の内容は、氏名、生年月日、性別、住所、住民番号、世帯主名、世帯主との続柄、住民登録された日など、住民基本台帳データ約22万人分。
宇治市が乳幼児検診用システムの開発を外部事業者に委託した際、再々委託された先のアルバイト従業員が個人情報を複製し、外部に販売。データはさらに転売され、販売広告が掲載されるにいたったということです。
個人情報漏えいによる影響
2001年、宇治市は個人情報漏えいに被害にあった原告3人に訴訟が起こされ、判決により、1人あたり1万円慰謝料と5千円の弁護士費用の支払いを命じられました。
仮に、被害を受けた22万人全てが訴訟した場合、被害額は30億円にのぼる計算になります。
事故後の宇治市の対応
宇治市は早急に名簿を所有者している大阪府内の事業者に職員を派遣し、事業者が保有するPCに記録されていた関連データを削除し、今後、同様の問題を起こさないことなどを記載した念書を取り付けるなど、応急処置を取りました。
その後、宇治市は再発防止策として、個人情報の管理体制と管理システムの強化、加えてシステム監査法人に内部監査を実施させると発表しました。